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ラストナイト・イン・ソーホーのolnのレビュー・感想・評価

3.9
手作りのドレスを着て夢を追いかけた
60’sの光景に胸を躍らせた
いってらっしゃい、ロンドンは人を呑み込む街

Look at me
ステージへと駆け上がる私は煌びやかな世界に夢を見る
歌とダンスとドラッグとセックス
Look at me
見失わずに私を見て、私はここにいる

行方知れずの午後8時の訪問者
助けを乞うても誰の目にも止まらない
青くなった顔は赤く染まる
夜が深ける、また夢に追われる





感想です。

エドガー・ライト作品は個人的に当たり外れの振り幅が大きく、本作も半信半疑のまま鑑賞スタート。冒頭の手作りドレスで踊るエリーの輝きに引き込まれる冒頭、、からのホラーなの?え、ホラーなの??な鏡越しの光景。
相変わらずの完璧なツカミですが、後半から興味を失うパターンを何度となくカマされてきましたから、まだ気を抜けません。

念願叶ってロンドンへと旅立ち、憧れの世界へと足を踏み入れることになったエリー。最初こそは躓きつつも順調に思えたものの、煌びやかな外聞とは異なる現実を目の当たりにして意気消沈。
今の価値観から考えれば、男尊女卑もいいところな、かなりの嫌悪感を覚えるシーンが多々ありました。当時はこんなもんだったんでしょうけれど、夢を見るためにマクラが必要だなんて、Awichが転生したら血の雨が降りそうです。

GGIとBBAに関しては、途中で察しが付きましたが、それぞれが何をしていたのかが判った瞬間、午後8時の規制、夏の臭い、行方不明、マジかよ、、やられた。私の興味は最後まで持続されました。
ちょっぴり残念ポイントとして、母親が見えるのが効果的に使われていなかったり、今は鏡無いやんとか、客観的に見たらエリーだいぶヤバない?とか、気になるところも散見されましたが、画力で持っていかれました。
なかなか絶望的なホラー展開があるので、ホラーが苦手な方はお気をつけください。
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