2019年の韓国映画。『JSA』のシン・ハギュン、『コンフェッション 友の告白』のイ・グァンス、『愛のタリオ』のイ・ソム共演による感動作。
体に障がいがあり車椅子生活を送っているセハと、知的障がいを持つドングの友情を描く物語。血の繋がった家族以上の強い絆に涙する。韓国映画らしいコミカルさも交え、重たすぎずに観れるのも良い。障がい者を扱った作品でありながら、笑いの部分はかなり攻めている。でもそれが自然な描き方だと思えるし、そこに不快感はない。前半部分が後半にしっかりと影響していたりと、脚本は細かい部分まで練られていて感嘆する。役者の熱演も見事。韓国映画の質の高さを証明する秀逸な作品だ。
主演二人の演技がとにかく素晴らしい。車椅子で表情があまり変わらないセハを演じたシン・ハギュンも見事だし、知的障がいを持つドングを演じたイ・グァンスの憑依っぷりも凄まじい。二人に関わる女性として登場するイ・ソムの癒し系な存在感も良かった。三人の関係性が素敵でほっこりさせる。牧師を演じたクォン・ヘヒョ、ドングの母を演じたキル・ヘヨンも抜群の存在感。役者の演技に魅了させる人間ドラマとしても良質だ。
『僕の特別な兄弟』というタイトルが素敵。心が温かくなる素敵な作品で大好きだ。こんな良い作品が埋もれていては残念すぎる。もっと多くの人に観てもらいたい。