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TAKAYUKI YAMADA DOCUMENTARY「No Pain, No Gain」のkのレビュー・感想・評価

4.0
U-NEXTで270分の完全版が配信されていたので、夜中ぶっ通しで観ちゃいました。

まず、監督撮影編集の牧さん、お疲れ様でした。山田孝之の5年間に、全てではないにしても出来るだけ帯同し、そしてカメラを回し、さらに5年分の素材を2時間に編集した彼の精神力も素晴らしいと思います。少しだけ補足すると、牧さんはテレビマンユニオン という制作会社の一会社員なわけで、普段はディレクターとして活動しているんですが、その隙間を縫って撮っていたことになるんですね。たぶん。しかも、密着当初は劇場公開されるかも分からずに、終わりの見えないドキュメンタリーを撮っていたわけですもんね。大変です。

それでそれで、作品として、山田孝之という人物にのめり込んじゃうくらい面白いです。山田孝之の俳優としての苦悩はもちろん、音楽家、文筆家、監督、プロデューサーとしての見ることのできなかったほとんどの苦悩が、一切の飾り気なく表出していたこと、まさしくドキュメンタリーでした。30歳の誕生日から始まり、35歳の誕生日を迎えたその日までの山田孝之を比べても、経験値や中身の部分での成長はあるものの、彼自身は全く変わっていないことに驚きました。これから起こりうる変化と言えば、家族との時間を優先して、少しずつ仕事を減らしていくことくらい。将来を見据えた行動力、プロデューサーを経ての俳優としての仕事への臨み方、それはこれからもますます向上していくことでしょう。
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