このレビューはネタバレを含みます
テンポがよくて、さらに映像がきれいでかっこいい。
若干の無理矢理な展開はあるけれどそこはエンターテイメントということで、シニカルなストーリー、私はとても楽しめた。
諦めの混じった長男の表情、何かがプツっと切れた瞬間のお父さんの表情、とてもよかったなあ。
一緒に鑑賞した人が感想の中にポロっと、社長は殺されるほど悪いことしてないのに少しかわいそう、と言っていて、あのシーンで少なからずスカッとしてしまった私は捻くれているのかもしれないと思ってしまった。
たしかにあの富豪一家はそこまでは悪いことはしてない。
（刺された長女を気にも止めなかったのはどうかと思うけど、自分の家族の危険も迫っていたから仕方ないかもしれない）
ニオイについても、そのせいで待遇を悪くしたり直接悪口を言ったわけではない。
半地下の住人が一番半地下である自分を嫌っていたから、全てを悪く捉えてしまったせいで起こった事件だと思うと、確かに富豪一家はかわいそう。
でもその感想を出せる心の余裕が無かった。
劇中にあった、お金があるから優しいんだというセリフを重ねてしまう…。
などなど考えもしたけれど、シンプルによくできたジェットコースタームービーのようだった。
