109mania

#ハンド全力の109maniaのレビュー・感想・評価

#ハンド全力(2020年製作の映画)
4.5
 爽やかで泣ける、いい映画だ。
 ローカル色が強くB級感全開。映画の面白さはお金だけじゃないことを改めて感じさせる。勝手に低予算ときめつけているが。。。
 深イイことばやエピソードも多く盛り込まれている。小賢しさと紙一重ではあるが、自分としてはそれも含めてB級感の良さと受け止めた。

例えば、
 「数字に何の意味があるのか」
 インスタのフォロワー数に夢中になるマサオに対して苛立ちと共に浴びせられる言葉。相田みつをの作品に「人間がさき、モノサシがあと」という言葉があるが、通じるものを感じた。

 「逃げてるだけなのに戦っていると誤解される」
 勝手に応援されたり勝手に失望されたり。高校生にとってそれは親だったり、教師だったりすることだろう。それがわかっていて生徒に寄り添える教師のことば。戦っているふりして逃げてる、と言わないところがイイね。
 
 「本当に全力なら、わざわざ全力なんて言わないもの」
 説明なんていらない。見たらわかるし、そもそも見せるためでもない。一生懸命がカッコいいことを再認識させてくれる。

 もちろん笑えるシーンもたくさん。ダチョウ倶楽部ネタの喧嘩のフリからのチュー。笑える。最高だ。脚本にあったのかな?
 そしてエンディング、潔くてカッコいい。
 最後もう一つ、七瀬の素朴なかわいさがおじさんにはたまらない。
109mania

109mania