勉強しかしてこなかったガリ勉女子2人組が、青春を一夜で取り戻すべく、同級生が主催するパーティになんとかして参加しようとする、青春コメディ映画。
とても現代的未来的な、新たな青春映画像が表現され、さらにそれを湿っぽくならずにカラッと爽やかに描かれた作品でした。主人公のエイミーとモリーの2人の関係性の描き方が素敵で、例えばエイミーはレズビアンなわけですが、作中においてそれは周知の事実とされているのが特徴的でした。だからモリーにとってもエイミーの恋を応援できるし、エイミーの親もすでに承知済で、その先の物語を描いています。とても洗練されて深い物語ながら、それを重くならないようにきちんと成立された映画でした。
物語的には、パーティ会場を探し、そして参加することを通して、それまでバカにしていた同級生たちと関わり、成長していくという流れで、同級生たちも出番は多くはないものの、それぞれ個性的で皆が皆、バカだけど青春を謳歌している様子が素敵。ジジがぶっ飛びすぎていましたが、このぶっ飛びが物語的にはいいアクセントになっています。
スピーチのシーンでは、一夜の青春を経て、それまでバカにしていた同級生を認め、エイミーとモリーの成長をみせるのですが、それもこれ見よがしではなく、短くシンプルになされているので、みていて気持ちがよかったです。
湿っぽくなりそうでならない終わり方も、爽やかな青春映画らしくて、とても後味のよい作品でした。