まりぃくりすてぃ

生き人形マリアのまりぃくりすてぃのレビュー・感想・評価

生き人形マリア(2014年製作の映画)
4.0
『チャイルドプレイ2019』に圧勝してる内容。序盤の小学校 happy シークエンスがまず胸躍らせる。子供たち可愛くて! 主役のゴージャス大人女子、エロくて腹立つけど (英語だし) ハリウッド級の選ばれし者! あたしもフィリピンに (セレブとして) 生まれたかったな、と一瞬か一分間ぐらい想った! そして、、悲劇開始後がじっくりじっくり進みます。もうちょっとhappy を見ていたかったな。。 睫毛何なの、っていう批判意見も多いみたいだけども (あたしもガッカリはしたけども)、人形たちのうち、少なくともレオノーラだけは美が足りてるよね。後半、車内や黒魔術部屋で勢揃い横並びしたレオノーラやマリアら三体は、太山レミさん (あたしがかつて弟子入りをかなり本気で考えた一流人形作家。あ、妹子ね) のチャチャッと作ったビスクドールを想わせる良品見え。復讐の仕上げとしての「おまえたちを人形にしてやる」は、少女向けの江戸川乱歩のチャーミング小説『魔法人形』に通じる。てことで、まるでその手の懲悪ストーリーみたく、狼藉者のほうが自爆返し的にやられちゃって、どっちかっていうと死んでもらいたかった女なんかが生き残る、の“復讐は神に任せろ”感は、貧富の差とかの理不尽を克服できずにいる現代フィリピン社会のリアリティーってことか。エルドンくんがほんと不憫~。子供も大人も全キャラが、すじの通った言動に終始してて、あたし個人はもっと、普通人にとってはすじが通らずキチガイにとってはすっごく正当な、例えば『あぐまのいげにえ』みたいなのを好むので、こんなにもお行儀良しなホラーには窮屈さをもらったかも。ステラはともかく、フェイスを首絞め生き埋めどうぞよろしくネ。  (ところで、映画館のトイレのシンクにおでこをぶつけて、コブができちゃって、鑑賞中、人物たちの心の痛みと私のおでこ痛がずーっとシンクロ。眉のすぐ上だったから、何だか涙溜まってるみたく片目が重かった。) 悩みの一番足りないセレブ女がエルドンの墓じゃなく自分の子の墓で笑ってるのが、やっぱ気に食わない。そのうち乳癌で死ね。最ラストは、革命を諦めない民衆の意地に配慮したものかしら。みんな熱演だったね。