Maki

ブラック・ウィドウのMakiのネタバレレビュー・内容・結末

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

原題:Black Widow
公開:2021年
鑑賞:劇場4DX2D(吹替)




▼ ▼ ▼ ネタバレあり ▼ ▼ ▼




●感想
・延期延期でモチベーション下がったか様子見してましたが2週間経ってやっぱり大好きなナターシャと久久のMCUは映画館で観なきゃ!と踏ん切り。結果よかった、素直に面白かった。MCUドラマDisney+版も楽しんでいるけれど、大画面大音響のMCU映画は格別

・2019年撮影なので、メリーナ役レイチェル・ヴァイス 49歳(相変わらず素敵)、ナターシャ役スカーレット・ジョハンソン 34歳(貫禄ありすぎる!)、エレーナ役フローレンス・ピュー 22歳(むちむち感好き)。実年齢差はアンバランスでも画面の三人に違和感なく。それと、でっぷりパパ=アレクセイ役デヴィッド・ハーバーも人気者になったよねー。『イコライザー』の頃はマッコールさんにボコられる悪徳警官レベルだったのに。あの有名ドラマでも○○○の牢獄に閉じ込められたままだけど続きはどうなるんでしょね

・暗すぎず重すぎず軽すぎず無駄な時間交錯もなく。ナターシャと疑似家族の復活、抑圧搾取男性からの女性解放、二代目ブラック・ウィドウお披露目まで整理されて観やすかった。後述の不満はあるもののこれくらいのシンプルさで正解、ここでややこしくされても困るよね、という

・冒頭コラージュ映像は大傑作ドラマ『ジ・アメリカンズ』(モデル実在のKGBスパイ偽装夫婦がアメリカに潜入、思春期の子供二人を育てながら地域社会に溶け込み国家転覆を狙う物語)のオープニング映像そっくりで笑った。この4人の3年間をじっくり観られなかったのは残念

 ◎The Americans - Opening Credits
 https://youtu.be/20sAhKwWeJQ

・Nirvana「smells like teen spirit」カバー、気怠い女性ヴォーカルが耳に残る。「Hello, hello, hello, how low?(よぉ よぉ よぉ どれぐらい堕ちてる?)」 小学生のとき和訳をメモして友達に見せたら反応薄かったね

 ◎Malia J - Smells Like Teen Spirit
 https://youtu.be/aa2AB12WuwM

・世界の妹 フローレンス・ピューはいいなぁ、出演作4本ほど観たがどれもよい。喜怒哀楽と目力。巧いしどんな役もこなす。初めて買った「ポケットの多いベスト」のやりとり好き。ついにMCU合流、再登場に期待していいんだろか

・ナターシャ。愛する者のために文字どおりためらいなく身を投げ出すナターシャ。命の保障もない高所から何度も飛び降りたり落ちたり。彼女自身は瞬時に勝算を弾き出しているとしても、その強靭な意思と勇敢な行動の「結果」を知っているだけに、毎回「ああっ」と心の中で叫びそうになる

●好きな映画だけどやや不満なところ
・ヴィランのレッドルームがいまいち。アントニア=タスクマスターの特技は瞬時に相手を模倣(キャップやホークアイやスパイディの動きは気づいたものの)特に盛り上がれず。コミックではデッドプールに並ぶ人気曲者キャラ、しかも男だそうで。今作ではデザインと能力の設定だけ借りて、終始ただ命令に従ってるだけ。やっと洗脳が解けてもぼーっとしてる様は、オルガ・キュリレンコの無駄遣いかも

・親父ドレイコフはクズオブクズ(私設軍隊のため誘拐洗脳虐待、性搾取身体損傷尊厳蹂躙)で世界経済や軍事バランスを操るのはワシだぞ!というけれども。だいたいMCUで世界を裏で操る組織いくつあるのかな、潰しあいにならないのか。それにこの男のポッと出感&小物感。ナターシャとのサシではフェロモンで守るだけ、施設やウィドウコントロールのセキュリティーもザル、部下もザコか新人ばかり。最期はエレーナの捨て身攻撃であっけなく爆死とは、すっきりしなーい

・ウィドウ新人部隊が洗脳解除ガスで救われるのは女性解放独立復権を重ねれるし、ナターシャの「レッドルームを潰す」決意と行動あってこそ!と讃えたい。その反面、誰かが助けなければずっとあのままだったのかとモヤモヤも残る

・ポストクレジット。アフター『エンドゲーム』でエレーナがナターシャのお墓に語りかける。ヴァル(ヴァレンティーナ)が割り込んでホークアイの殺害を打診する…いやこうやって繋げる定番演出はわかるものの、できれば今回はナターシャへのはなむけとして静かに締めてほしかった

●余談
・海外のトップ女優は素の美しさが桁違いは大前提として、肌荒れや毛穴も隠さず、ジョハンソンのようにクマもまるで隠さずいつも妙に感心する。「過度なメイク」拒否や「CG処理」拒否は反ルッキズム、ありのままであろうとする主義なのか。女性監督でメインキャストも女性が占める今作において、なおその意思を感じとるのは気にしすぎかなあ

・クリント・バートンの吹替が宮迫博之ではなく東地宏樹さん。意外なことにMCUメンバーでかぶってる役がないし、ドラマ『ホークアイ』を見越して正式交代したっぽい?

・スカーレット・ジョハンソンは略称を嫌っている&本人の発音にスカーレット・ジョハンソンと記しておきます。同じくレイチェル・ヴァイスも本人主張にあわせてワイズでなくヴァイス

●参考
BMWスタント・カーが主役級の活躍 https://www.bmw.com/ja/automotive-life/black-widow-stunt-bmw-in-marvel-movie.html
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