パルムドールを受賞した前作「わたしは、ダニエル・ブレイク」で、国の理不尽な福祉システムに吠えたケン・ローチ監督が、引退宣言を撤回して製作した今作は、労働階級の苦悩を描く。
前作同様に、観ていてずーっと『誰か何とかしてやれよーーっつ!』とゆーストレスがハンパない。
マイホーム購入のため、配送業者の下請けとして働く夫。
訪問介護士として働く妻。
2人の子供を抱え、家族4人で幸せに暮らすために、身を粉にして働くが、逆に何より大切な家族と過ごす時間が減るばかり。
家族を想って働いてるのに、そのブラックな労働環境のために、家族の心が離ればなれになるジレンマ。
でも辞めることは出来ない、止まると死んじゃうマグロ状態である。
日本でも昨今"働き方改革"とか、政府が穴だらけの法案を執行しているが、実情は苦境を強いられてる人も多いと思う。
改めて思ったが、配送とか介護って、我々の生活の中で重要な職業で、しかも大変なのに賃金安いっておかしいよな。
なんか無茶苦茶リアルで、いつ何か良くない事が起こるかハラハラするのは、ケン・ローチ監督らしいなぁ。と、思った。