コマミー

フリー・ガイのコマミーのネタバレレビュー・内容・結末

フリー・ガイ(2021年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

【素晴らしい日々を】


※テンション爆上がりの傑作でした。




皆さんは"ゲーム"は好きだろうか?

最近のゲームは進化しており、中でもオープンワールドを扱ったRPGやFPS、ソーシャルゲームなんかが進化を遂げ、人気を集めている。

「グラセフ」や「PUBG」、「どうぶつの森」、「デス・ストランディング」などなど…。

中でも「グラセフ」なんかのゲームには必ず"モブキャラ"と呼ばれるものが沢山配置されていて、人々や車などが行き交って実際の街並みさながらの風景になっている。まぁ、それも全てプログラムの力の賜物であり、プレイヤーもモブキャラもそのプログラムの元、生きることが出来るのだ。

だが物好きな人は考える。「モブキャラは、毎日"どんな気持ち"で1日を迎えているのだろう?」と。

そんな人の考えを形にした最高に面白いSFファンタジー大作が誕生した。

全体的に言うと、"ゲームの世界"の「トゥルーマン・ショー」である。モブキャラの1人である主人公が、"ある事をキッカケ"に自分の生活に"違和感"を感じ始める。まさに、あのトゥルーマンの境遇と全く同じの状況を、ゲームのモブキャラが体現しているのだ。
1つ違うのは、現実世界でも"大きな動き"があるという事。そして実はこの作品、"主人公が複数"いるのだ。

・自分の生活に違和感を持ち始め、立ち上がるブルーシャツのモブキャラ

・ゲームの内部にある強大な闇を突き止める、サングラスをかけたゲームのヒロイン

・そのヒロインを駆使し、ゲーム会社の"盗作疑惑"を突き止めようとする女

・ゲーム会社の内部事情に疑惑を持つ、天才ゲームプログラマーである青年社員

これが本作の4人の主人公である。そしてどちらも、モブキャラ君がいる「フリー・シティ」と呼ばれるゲームの"続編"に対する、ゲーム会社の"強大な闇"を暴こうとする戦士となっていく。
まさに[ゲームの世界]そして[現実世界]、2つの世界で繰り広げる"ヒーローの誕生"を描いた物語となっているのだ。

凄い面白い作品じゃないか…。まさに2つの「トゥルーマンショー」だ。しかもこの「フリーシティー」というゲーム、「グラセフ」と「PUBG」を併せたようなゲームでめちゃめちゃやってみたいんだけど。しかも"放置ゲー"としての面も持っていて、初心者にも嬉しい。
こんな面白い世界観を提供出来るなんて…。やはり監督である"ショーン・レヴィ"は只者じゃない。"バラエティ性"がますます進化している監督だ。バラエティ性と言えば、主演の"ライアン・レイノルズ"。本作でますます、スターとしての地位を確立できたバラエティ性溢れる俳優になったのではないか。2人の天才が成しえた作品だとハッキリ言える。
脇を固める"タイカ・ワイティティ"の存在感も、度肝を抜いた。それに相変わらずキャラが濃い。
それにディズニーに対する愛も凄い溢れてる作品でもあった。所々にディズニーを感じるシーンがあるので、「隠れミッキー」を探す感覚で探索してみてほしい(そんなに隠れてないのが多い)。

いやぁ、話したんない。語尾力が失われるほどいろいろ"完敗な傑作"であった。
映画好きもゲーム好きも唸らせる、新たなSFファンタジー大作の誕生に居合わせた私達は幸せだった。

長い年月そして幅広い年齢層に、観られてほしい作品でありました。
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