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鉄道運転士の花束のyuuuumiのレビュー・感想・評価

鉄道運転士の花束(2016年製作の映画)
4.0
鉄道運転士であるイリヤは、ある日バスを轢いてしまうが…。

運転士をしていると、避けて通る事はできない事、それは故意にではなく人を巻き込んで死なせてしまうという事だ。
そんな重い作品でありながら、それを軽い雰囲気で描き、人は常に死と隣り合わせにいるという現実を、この作品は突きつけてくるのだ。

そんなイリヤがシーマという10歳の少年と出会い、共に暮らす事になり、お互いにかけがえのない存在となっていくという日常が描かれていく。

この作品、目にするものがとにかくオシャレ。
列車を家として住む夫婦の家に、さりげなく置かれている花や家具、作品に何度も登場する列車の赤や青い色が可愛いし、登場人物達の衣裳も素敵だ。日本の電車も無難な色にするより色彩豊かにしてほしい。

ところどころブラックユーモアを交えながら描いているのに、決して笑えるわけではないが、登場人物達の穏やかで優しい人柄が素敵で、10歳と大人になったシーマを演じた二人がとてもキュートなのも良かった。
こういう作品、とても好きだ。
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