ムショ帰りのローズは2人の子供を持つシングルマザー。
カントリー歌手になることを夢見ている彼女だが、
地元のクラブバンドは服役中に解雇されてるし、子育てはせなアカンし、
母親からは真っ当に生きろと説教されるし、まさに四面楚歌状態だが、
それでも夢をあきらめきれず…
このローズとゆーオンナは、粗野で言葉遣いもなっちゃいないし、思慮が足りず直情的、
責任感も薄く短絡的、母親としても人間としてもダメダメなヤツなのだが、
唯一、聴く者の心を震わせ鷲づかみにする素晴らしい歌声を持っているのだ。
グラスゴーに住むローズは、その短絡的かつ頑固な性格ゆえか、
「カントリーはナッシュビルじゃないとダメ。グラスゴーなんてカントリーが理解できる奴いないきゃら。」
と決めつけており、カントリーの本場ナッシュビルへ行き、夢をかなえる事に固執する。
そんな彼女の歌を聴いた地元の資産家・スザンナの支援もあり、ローズにチャンスが舞い込むのだが…
はじめはオイオイそれでいいんかい?!的な批判の目で見ていたのだが、
夢を追うごとにすれ違ってゆく我が子との関係や、母親との確執など、
傍若無人にふるまっているように見えていても、後悔し苦悩するローズにいつしかエールを送っている自分がいた。
主人公ローズを演じるジェシー・バックリーの圧倒的な歌唱力が、物語に深みを与える。
いや、ジェシー・バックリーって歌手かと思ってたら女優さんなんですね。
今年公開の「ドクター・ドリトル」でヴィクトリア女王役だった…ってイメージ違いすぎやん!
全然気づかなかった。。。
いや、作中のカントリーミュージックもイイし、母子の関係やら何やらで、ストーリーにも引き込まれ、
泣けた~。良作。