ニトー

死刑台のエレベーターのニトーのレビュー・感想・評価

死刑台のエレベーター(1958年製作の映画)
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ある意味で因果応報といえるのでしょうが・・・たとえばこれがタベルニエのあとも何人もこのエレベーターに呑み込まれるというか、地獄少女的なというか、そういう法則みたいなものがあればそれはそれでまた異なった趣きで観れるような気もする。

偶然により計画が破綻していくのと、そこに子どもの無邪気さが事態を悪化させていく模様は28週後的である。あちらほど無理はないのですが。まあ無邪気さというにはあまりに無鉄砲な気も。第一、普通に悪気があってやっているわけだし。

タベルニエを思ってのフロランスの行動が馬鹿丸出しというか、どうしてそこでその二人を放置するのかとか(社長夫人だし、彼女自身も殺人を画策したわけだし色々と動きづらいのだろうけれど)、あと一歩どうにかならないものかと思わないでもないのですが。

しかしまあジャンヌ・モローのエロさ。タベルニエが現れずに夜の街を徘徊するあの薄幸の美女の感じは葬式でのゴマキの和装に通じるものがある。


ウィキの「なお、フランスでは1981年に死刑が廃止されたため、現在のフランスを舞台にしたリメイクは不可能である。」の文言で笑ってしまった。

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