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デンマークの息子のmakiのレビュー・感想・評価

デンマークの息子(2019年製作の映画)
3.9
人間の過激な振る舞いの根底には恐怖心があるということ、そして、それぞれの立場で集団を形成すると過激さが増し、人々を追い詰めるということ、こうした恐怖に対する人々の振る舞いや心の動きがよく描かれている。

2025 年のデンマークという、ほんの少しだけ先を舞台設定としたことで、過激なナショナリズムがこのまま進むと、テロ・移民などの問題が爆発し、こうなる可能性だってある、という問題を突きつける。

デンマークは、基本的に移民も等しく社会福祉を享受できる。が、移民政策についてはリベラルも比較的保守的だとされている。移民の労働力と社会的寄与のバランスの問題、そして、やはり大きいと思うのは根本的な文化の違い。
多様性を受け入れる、という言葉や機会の創出で回収できることなのかどうか、は社会を見ていてもよくわからない。


追記
ちなみに、デンマークの移民街にあるマーケットに行ったことがあるけれど、アジア人はワクワクするような食材がいっぱい。ただ、見慣れたはずのゴーヤも、ゴーヤじゃないのかも?と思うほど不思議な状態で売られていて、思わず、これはどこを食べるのか?と聞いたら、ワタの方を食べると言われました。ほんとかな?
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