未島夏

Mank/マンクの未島夏のレビュー・感想・評価

Mank/マンク(2020年製作の映画)
3.8
想像以上に政治的で難解。

だが、劇中で書き上げられた『市民ケーン』に宿る感情が、積み重なる回想により時差をもって打ち寄せる。



名を伏せて『ローマの休日』を執筆する姿を描いた「トランボ ハリウッドに最も嫌われた男」にも通ずる構図だが、アカデミー賞の受賞そのものが組織への皮肉となる筋立てが、風刺として抜群。

実話であることも踏まえてクリティカルだ。
未島夏

未島夏