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ルイス・ウェイン 生涯愛した妻とネコのmityのレビュー・感想・評価

3.5
夏目漱石の『吾輩は猫である』に登場する絵葉書の作者とも言われているという、ルイス・ウェイン。最後まで読みきれなかった小説とは違い、こちらは何とか最後まで鑑賞しきれた。

イギリスでは、猫はネズミを捕るための動物との認識しかなかった時代があったそうで。そんな時代に、猫の地位をあげたと言われるルイス・ウェイン。ただルイス自身は、とても波乱万丈な人生だったな。というか、ルイスの苦手とするところを埋めてくれる人がいなかったというのが、ルイスにとっての不幸なことだったのかもしれないと思った。

身分の違いから周囲に大反対されたエミリーとの結婚は、ルイスの幸せとは裏腹に妹たちが結婚出来ない理由となり、長男であったがために、家族の生活費も一身に背負わされたルイス。何もかもがルイスの責任というのが···お人好しで経済感覚に乏しかったルイスが、段々精神を病んでいくんだから、何かもう不憫で残酷だった。

ルイスの世界が歪み始めた辺りから睡魔に襲われ始めてしまったけれど、気になっていた映画だっただけに、観られて良かった。


#2_2023
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