映像は勿論のこと、ストーリー、ファースト&ラストカットに至るまで、全て計算され尽くした戦争映画でありサバイバルドラマ。
時間軸が直線でシンプル、様々な場所に向かい、出会いと別れを経て、目的地へとまっしぐらに進む様はゲームのようで、観客参加型のリアルゲームを彷彿させる。
しかし、終盤からの美しい色彩、絵画や写真にもなり得る画の力強さには他の戦争映画とは異なる味わいが。
この映画は、IMAXなどのスクリーンサイズ、音響設備が整った環境で見るかどうかで評価も分かれると思うので、鑑賞予定の方は、なるべく最高の環境での鑑賞がオススメ。
【IMAXレーザーGT字幕版で鑑賞】
●良かった点
シンプルなストーリーに適度な間隔で新しい登場人物が出現。緊張と弛緩を繰り返しながらも、分かりやすい伏線とその回収。絶対に伝令を届けるという主人公の強い気持ちがストレートに響いてくる。ラスト近く、兵隊達を横切るように力の限り全力疾走する場面は美しく、身震いするほど。
夜～明け方の空の描写、色の美しさに感動！
ストーリー全体が比較的ドライに描かれてる点も好印象。
この映画にどれほど多くの方が関わり、どれほどの撮影困難を乗り越えたのか、、と想像を絶する。
●悪かった点
(疑似)ワンカットというキャッチコピーに惹かれての鑑賞なので、そこをどうしても意識してしまう。ここがカットの切れめかな、とか。
事前情報を知らなければ、自然に鑑賞できたかもしれないが、ワンカットに強く惹かれて鑑賞したのも事実、と思考が堂々巡りする。
凄い！とか、巧い！の撮影技術の部分が気になって、ストーリーから気持ちが離れる瞬間があった。想像よりも映像に没入できなかった、、
