まぬままおま

雨のやむときのまぬままおまのレビュー・感想・評価

雨のやむとき(2019年製作の映画)
3.5
最初のシーンで思いっきり晴れているのに、雨の降る状況にしていることに違和感しか持たないが、おもしろくみれた。

母が女になる時、いや否が応でも常に女であると分かる時、子にとっては絶望でしかないだろう。なぜならいつでも優しく見守ってくれるわけではないと気付くからである。
これが分かる、母が彼氏を自宅に連れてくるシーンと仲良くなり始めた里佳子との二人の時間に彼女の友達が侵入するシーンを連続させることはとてもいいと思った。

また航汰が、雨が降っているにも関わらずメイクをしていて洗濯物を気にも留めない母に代わって取り込むシーンや全体的な台詞回しもよかった。

里佳子も継母やその娘と馴染めずにいるし、それを慮って部活に入らなかったり、友達と距離が隔てることもとても悲しい。

雨のやむとき、ふたりはどこへ歩き出したのだろうか。大人になるには、余りにも時間がある。