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ラ・ジュテのatyのネタバレレビュー・内容・結末

ラ・ジュテ(1962年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

映画のデコンストラクション。映画を撮るのってすごくハードルが高いと思っていたけれど、この手法なら誰でも作れる。静止画でも映画は作れるのか。

剥製博物館に出かけるシーンが好き。死んだ動物達も、静止画の中では生きているように見え、彼や彼女と変わらない生き物に見える。と同時に、夢の中で出会う彼女が死んでいることも、逆説的に描きだす。パリにこんな博物館があるのかな、一度行ってみたい。

彼女のうなじとか、ベッドでの寝顔など、静止画だからこそ、その一瞬の美しさをじっと見られる贅沢。何度も会いに行きたくなる気持ちも分かる。

おでこに機械をつけている未来人(?)の顔が怖すぎる。でも何故か、一番記憶に残ってるシーン。コントラストが強すぎて、顔の半分くらいが真っ黒なのに。

ラストシーンは、静止画のコマ数が多くなっていき、登場人物が生き生きと動いて見え、切迫感が伝わってくる。静と動を堪能できる。
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