ラーチャえだまめ

スパイダーマン:ノー・ウェイ・ホームのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

3.5
『「マーベル作品」としての最高峰であって、「映画」としての出来はイマイチ』




前回「ファーwwwフロムホーム」でデイリービューグルのやかまし屋社長よりスパイダーマンの「具」がバレて全世界に身バレしてしまった可哀想なトム・ホランドくん。今作はその“直後”から物語はスタート……おおっと詳しいストーリーラインは話しませんよー。相変わらず能天気でコミカルなやりとりで早速楽しませてくれる、MCU入りしてから「親愛なる隣人」の“隣人”感が?過去シリーズに比べていっそう強調されているというか、隣人っていうかもう友人?マイベストフレンド?クラスにいるちょっと宇宙でサノスと一戦殺り合ったことあるクラスメート的な?(そんなやついるかい)それもこれも最年少で蜘蛛に噛まれた不運をプラスに好転させたトム・ホランド(以下トムホ)の愛くるしさ&初々しさ&そして人から愛される手相を持って生まれてきたに違いない天性の才能の成せる技なのかぁー?


そしてそしてスパイダーマンという“少年”の内面までを繊細なまでに描ききることに成功したジョン・ワッツ監督。彼自身のフィルモグラフィーはまだまだ少ないですが、私は今回彼がMCU入りする前に撮った「コップ・カー」の、ケヴィン・ベーコンエッグに命を狙われつつ「復讐心」に燃える少年を描いたあの「コップ・カー」に近い印象を本作で受けましたねー。この先ファンタスティックな4人衆などの作品も控えているマーベルスタジオの信頼を獲得しまくりのジョン・ワッツ監督の「一人の少年が、“「本当の意味」でのヒーロー”になる」物語の?シリーズ3作続けてきましたが、3作目である今作が、その一つの「終着点」を描いているということは、これまた明白な事実なんでありまして、今作でスパイダーマンを“一旦締めくくる”ことにも成功しているんですねぇ。まぁこの先“さらなる3部作”の公開が控えていることは明確ですが…。


正直言うと「もっと面白く出来たでしょ」これに尽きるんですよね。こんなにもサプライズ用意して、こんなにもお金かけて、そしてこんなにも期待される映画。確かに「やれること」はやったと思います。でもソレだけなんですよ。「こんなことやってください」って言われたことだけをやってるというか、今回脚本がとんでもなく子供っぽかったと思います。シリーズイチかもしれません。「マルチバース」だけに足を取られそれ以上の要素(たとえばトムホ以外のキャラクターの深堀り等)をおざなりにしているようにしか見えなかったんですよね。まぁ流行り物に目がない日本人ならば?迷わず「死ぬほど面白い」という感想しか持たないんでしょうけどね……。




↓ブログにも感想書きました↓
https://edamamemamade.wixsite.com/edamame-movieimpact
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