イライライジャ

ビギル勝利のホイッスルのイライライジャのレビュー・感想・評価

ビギル勝利のホイッスル(2019年製作の映画)
3.5
ヴィジャイの映画なのでもちろんインドでヒット。監督のアトリとは『theri』『mersal』に続き3度目のタッグ。今年か来年辺りには映画祭でかかりそうな予感。

乱暴者の主人公の抗争に巻き込まれたせいで友人が致命傷を負ってしまう。友人は女子サッカーチームのコーチをしていて大会を控えるが、出来なくなってしまい、替わりに主人公マイケルがコーチを引き受ける。

乱暴者のドンの主人公がサッカー!?と思うが心配することはない。なぜならヴィジャイはなんでも出来る。そして強い。
瀕死の友人が「俺の代わりを出来る奴は…ビギル…しか…いな…い…」と死にそうになりながら回想に入るのだが、なんとここから二世代にも渡る壮絶な物語を1時間近く回想してくれる。休ませてあげて!!死にかけなのよ!!

自己紹介ダンスナンバーではギラギラネオンのグラサンを付けたイケイケババアから始まり、マサラ上映さながらの楽しさが爆発する。やっぱヴィジャイすげえよ!1人だけ光り輝いてやがる!圧倒的存在感!
私はこういう瞬間のために映画を観続けてるんだなぁと心から思える。
そしてサッカーのユニフォームになって踊る。いやサッカーせえや!

まさかサッカーあんまりしないんじゃ…と心配していたけど、あとでちゃんとしてくれます。
マイケルは元サッカープレイヤーだったけど、いろいろあってサッカーを封印していたわけ。でも再びビギルになってコーチやるしかねぇな〜。そう思い立つ頃には映画は1時間半経過!

後半はサッカーしつつ、この映画の真のテーマである『女性権利』が散りばめられる。
アシッドアタックされたり、薬物強制摂取させられたり、何としても強い女性を消そうとしてくる男共。
女性が夢を見て、女性が好きなことをしてもいいじゃないか。強く、気高く、美しい、戦う女性たちのパワーがキラキラと輝く。

こんなに女性が活躍してるというのに、「ビギルビギルビギル!みんなのアイドル!」みたいな曲あって笑った。