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リチャード・ジュエルのaiaiのレビュー・感想・評価

リチャード・ジュエル(2019年製作の映画)
4.2
average Joeが受けた報道被害から得る教訓とは。。。
~実話元ネタ系vol1~

1996年アトランタで発生したオリンピック百周年記念公園爆弾テロ事件。

爆弾の第一発見者であった当時警備員のリチャード・ジュエル氏は、周辺の人たちを避難誘導し、被害を最小限にとどめた。

その三日後、アトランタの地方新聞、アトランタ・ジャーナルの号外に、

「FBI suspects ‘hero’ guard may have planted bomb」

という見出しが躍る。

大手メディア各紙も大好物な展開に、右へならえで報道する。

一躍、英雄となったaverage Joeが今度は一転、いわれない容疑者として全米(世界中)で時の人となる。

かくしてリチャード・ジュエル氏の戦いが幕をあけた。

「average Joe」とは、事件の翌年、リチャード・ジュエルご自身とワトソン・ブライアント弁護士が来日した際、講演でリチャード・ジュエル氏が、
「自分はどこにでもいる普通の人間で、米国では”average Joe”と説明される」
というスピーチから拝借しました。

映画では、報道被害を受けたリチャード・ジュエル氏と彼の母の苦しみがよく描けていると思うが、実際はもっともっと大変だったのだろう。

一方で、映画内で女性記者がFBI捜査官とのまくら営業で捜査情報を入手するシークエンスがあるが、アトランタ・ジャーナルは”まったくのでっち上げ”と否定している。
その流れか、映画公開当時、ボイコット運動もあったようだ。

リチャード・ジュエル氏は、
「マスコミ報道を全てうのみにせず、しっかりと吟味して欲しい。自分だったらと想像して欲しい」
と切実に訴える。

実際に報道被害を受けた彼の言葉は、重く刺さる。

自分をかえりみると、全てをうのみにしているわけでもないのだが、そのまま受け取ることが多いのも事実。

どうすればいいのか?

当事者しか知り得ないこともあるのだろうけど、まずは他人事ではなく、自分事としてとらえてみる。
自分事とすれば、疑問が出てきたり、新たな気付きも生まれる。
それが報道を受ける側の基本的な姿勢なんだよと、リチャード・ジュエル氏に教えられた気がする。

・・・と、真面目なこと書いてるけど、実は本作知らなくて、街のレンタルショップに入ったら、Filmarksのオススメみたいなポップがあって、ついつい”うのみ”にして借りてしまった。。

確かに面白い映画だったので、Filmarksの評価はうのみにして良いのでしょうか?(笑)
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