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ひとつの太陽のrpmu90377のレビュー・感想・評価

ひとつの太陽(2019年製作の映画)
3.6
自動車教習所で講師として勤めるアーウェンにはふたりの息子がいる。兄は真面目な医学生で、弟は友人と共に傷害事件を起こし少年院に入っている。当然のことながら、彼の愛情は優秀な兄に注がれ、非行がやまない弟のことは見向きもしない。そんなある日、兄が突然自殺した。。。

兄の自殺の原因は全くわからない。彼は生前、ガールフレンドに「司馬光の水がめ」の話を聞かせる。この例え話が何を暗示しているのかわかりにくい。彼は「太陽の光はすべての人に平等に注がれている」とも言う。日の当たらない場所にもう一人の自分が存在していて、そのもう一人の自分は死にたいほどの悩みを抱えているということを伝えたかったのだと解釈した。

物語は、アーウェンが息子を思うばかりに犯行に及ぶ過程を描いて幕を閉じるが、彼が今後どのような人生を歩むことになるのか想像がかき立てられた。

若い男が手首を切断されてのたうち回る姿や、アーウェンに恨みを抱く男が教習所でバキュームカー内の糞尿をまき散らす描写が衝撃的で脳裏から離れない。
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