横を見る。息子がまた号泣していた。
毎回泣く。ワナワナしながら泣いている。
いつも通りの見慣れた光景。
これまで100%泣いてるんじゃないか。
こうなると（感受性豊か）と言うより、
妻のDNAが色濃く見えてくる。
さすかにもう慣れたので、息子用の
ハンドタオルを手元に用意しておいた
ので、良きタイミングで息子に渡す。
まるで（恋人たちの予感）の
ビリー・クリスタルみたいじゃないか。
良かったです。最初は単行本。
息子が学童で流行っているとかで、
単行本を買い集めて、父と子で
肩を並べて単行本を読み進め、
Netflixでアニメ全話をこれまた
息子と肩を並べて、何回も観て、
つい先日22巻を読み終えて、
迎えての劇場版です。
良かったです。もちろん原作コミックも
良かったんですよ。
でも、アニメが素晴らしかった。
そして舞台を映画に移して、
さらに素晴らしくなってました。
想像の1億倍、凄かった。
もうね、シンプルなんですよ。
諦めない。そして立ち上がる。
それだけです。
気持ちなのか魂なのか心なのか
記憶なのか矜持なのか、もう
わかんないけど。それを燃やすのか、
奮い立たせるのか、高らかに掲げる
のか、声の限り叫ぶのか、
よくわからないけど。
でもね、ちゃんと
うちの息子には届いてるんですよ。
もうね、シンプルなんですよ。
愛した記憶。愛された記憶。
忘れたい記憶。忘れたくない記憶。
与えられるのは勇気なのか苦しみなのか。
振り返るのか振り返らないのか。
思い出す記憶は楽しいものなか、
つらいものなのか。苦しい。
その熱量を生み出している声優さんたち
の演技がとにかく素晴らしい。
『パンフレット、どうする？』と聞くと
『うーん、いいかなー』と息子は言う。
（えー、むしろ俺が、一緒に映画観た
記念に買いたいんだよー。）と心で叫ぶ。
