北朝鮮と中国国境にある白頭山(ペクトゥサン)が大噴火！！
朝鮮半島全域にM7クラスの火山性地震発生！！
これにより北朝鮮は全壊！！韓国北部も半壊！！
しかもまだ初期噴火で本噴火が起これば朝鮮半島壊滅の危機！！
本噴火まで時間がない！！朝鮮半島壊滅を阻止せよ！！
このあらすじだけでこの作品の規模がどれほどデカいか分かってもらえると思う。
韓国の出演俳優陣も主役級ばかりと豪華で、金もかかっていて、間違いなくとんでもないディザスター(災害)ムービーを期待するはず…。
しかしこの映画…、残念ながら、そのディザスター要素はおまけ程度にしか描かれていない。
破壊的噴火！？核弾頭！？北朝鮮潜入ミッション！？
いやもうそんなことはいいから！ハ・ジョンウとイ・ビョンホンの豪華共演！2人の演技合戦イチャコラを観てくれよ！！と言わんばかりに、終始間違った方向の贅沢さに突き進んでいく…w。
コレ、いわゆるアイドル系バディームービーってヤツっすねw
ジャニーズ主演ドラマの劇場版みたいなあのノリ。(もちろんこっちの方が全然映画的だけどね)
韓国映画も大衆向け超ビッグバジェット映画になるとまだこうなることもあるんだなーとしみじみ。
なので、ディザスタームービーを期待して行くと完全に肩すかしをくらうので要注意。
しかも、朝鮮半島全土を揺るがす、かなりな危機的状況にも関わらず、無駄にコメディ要素が多い多い。
どんなジャンルにも笑いの要素を忘れない韓国映画の良さが、完全に裏目に出ちゃってて、ゆるすぎてディザスターとか本当にどうでも良くなってくる。
あと、無駄に家族愛を絡めたお涙頂戴要素も挟み込んできてて、まぁ、邪魔。
いやもちろん、映画のつくりやVFX、アクション、演技とかは一級品だから全然観れるし、シリアスなシーンとか終盤の三つ巴とかは最高なんだけどね！
うーん、これは大衆向けを履き違えた脚本&演出の方向性が間違っていたとしか言いようがない。
大傑作になりえた材料だっただけに非常にもったいない一作だった。
