もじゃ

プラットフォームのもじゃのレビュー・感想・評価

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.5
「食うか食われるかだ」

上層から食料を取って下層は残りを取るしかない「穴」。48層で目覚めたゴレンは生き延びられるか?

生々しい社会風刺。下層に多くの人が居ると知っていても取るしかない。飢えれば賤しい人間性が露わになり、友情も消える。この社会を逞しく生きる者もいれば、耐えられない者もいる。「CUBE」のようなシチュエーションで「TIME」のように現代社会の一面を凝縮してる。階層シャッフルがあるから現実の方が過酷なのかも。

スペイン作品ということで俳優に馴染みが無いけれど、リアルな賤しさが出ていて引き込まれるような、見たくないような。
構成としては主人公が状況を理解するまでが序盤、順応して同居人と仲良くやるようになる所からが中盤か。起こる出来事に納得感があるのはよく練られてる故だと思う。絶望しかないのに先が気になる匙加減。

結局サバイバルだな、っていう作品。
もじゃ

もじゃ