プラットフォームのカルダモンのレビュー・感想・評価

縦に連なる無数の部屋。
部屋の中心には上下に貫通する穴。
穴から日に一度だけ降りてくる台座。
台座に乗せられた溢れかえるご馳走。
ご馳走は施設の全員が平等に分担されれば行き渡る分量。

面白いなと思ったのは配置された階層が一定期間でランダムに変わることと、各階2人ずつ収容されていること。恵まれた上層に行くこともあるし、地獄のような下層に行くこともある。そして同居人は常に2人ワンセットで階層を移動するのではなく、別々の階層に移動している。一期一会と思いきや何かの弾みで再開したり、あれだけ理性を保っていた良識人が下層を経て別人のようになっていたりすることもある。構造が不和を生み、その結果何が起こるかという思考実験のような映画。
ひと昔前のソリッドシチュエーションを観るような感覚で、観ている間はあまり面白いとは思わなかったけれど、しばらくして思い返してみると結構変な映画だった。



余談
ビュッフェ形式になると途端に和食系にするか洋食系にするかでブレる私。変な盛り付けになったりデザートで締めたあとに追加で食べてしまったりメチャクチャ。なのでビュッフェは嫌い。大皿の料理が荒らされてる感じも悲しくなっちゃう。

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