すぽんてぃにあす

プラットフォームのすぽんてぃにあすのネタバレレビュー・内容・結末

プラットフォーム(2019年製作の映画)
3.6

このレビューはネタバレを含みます

スペイン産の異質な空間のみによるサスペンス。

「CUBE」シリーズを連想させる世界観。
何故を解決させず、支離滅裂や意味不明にならない程度のギリギリを攻めている、と思えた。
そうなのだと思い込んでいるだけかもしれないが。
意味など理解していないにも関わらず、理解したつもりにはならないよう自分なりに足掻いてはみた。

結論として理解に及ばないことが半分を占めたが、個人的には楽しめたと思う。
全体的に幻想や夢オチを多用していたが、嫌悪感を抱くほどではなかったのはそれらも含めてリアリティを感じたのかもしれない。
さり気無いどころか押し出しているくらいだら、逆に潔かった。

斬新な世界観を土台とした上で、落とし所への関心は随時興味を引かれたが、いざ繰り広げられたクライマックスは取っ付きにくく期待を越えられてはいない。
何故?の応酬に思考が追い付かなかったこともあるが、締め方に拘りをあまり感じなかったのが1番の要員かと。

ただもしもこんな施設が存在したと仮定した時に、展開していく内容としてはそんなに嫌いではない。
主人公の思考が更新されていく具合や、人間の愚かさを見せられるといった部分は楽しめたはず。

最終的に消化出来なかったものも確かに多いのだが、それらに触れて自己解決したところで作品の評価に影響を与えるわけでもないのかな。
作り手の想像力に感服したのは間違いない。