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ファーストラヴのまるのネタバレレビュー・内容・結末

ファーストラヴ(2021年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

表題から父親に恋していた娘の話かと思っていたが全然違うかった。ラヴというのは家族からの愛を意味しているのだろうか。

なんとなく思ったのは、これまではこんな支配的な家庭が一般的でありふれていた気がするけれど、女性が働き出したり、権利を主張する時代になってきて、一家の主人が仕事をする、家族を担う、絶対的な存在として君臨する、ことが当たり前でなくなってきたことが、晩婚化や少子化(結婚を選ばない若者を増やしている)につながっているのではないだろうか。
それは、草食化などと揶揄されるような事情だけでなくて、
男も女も自由に自分らしく生きることを選んだポジティブな結果の1つでもあると思う。

昔から一定数存在する横暴な輩と、結婚しない選択をする女性が出てきたことによって、相対的に昔よりも結婚する人口割合は減少するはずである。

周りに結婚する人が増えてきて、幸せそうだなと思う反面、結婚が幸せとは限らないと思わせてくれる側面がある映画だった。

逆に幸せな結婚をできる人って本当に一握りなんじゃないだろうか。

独身の孤独感と、家庭持ちの制約、お互い無い物ねだりなのかもしれない。

お洒落なディナーをドタキャンされても心穏やかで、毎日あったかいご飯作ってくれる我聞さんみたいな穏やかイケメンはそうおらんやろ、と思った
原作では、眼鏡外すと実はイケメンの設定だったから、我聞さんが予想以上に普通にイケメンで驚いた。

誰かに愛されたいと思う、救ってもらいたいと思う、自責の念、自分が我慢すればいいと思う、こういう感情を持ってしまう、その人格形成の要因はどこにあるのだろうと思った。

女性が我慢を強いられるような表現をよく日本のエンタメでは見るのだけれど、この嫌の根源はどこにあるのだろう。そんな世界で生きていると、前のめりにれない自分を追い詰めたりするかもしれない。海外だと、ベッドで裸でお話ししているシーンとか、自然な表現が多い気がする。

かなり感情をむき出しにしていてこんな公認心理士いるのだろうか、と思った。

大学生の中村倫也、大好き。

言葉ではいくらでもでまかせが言えると思っていて、人の言葉を頼りに事実や心を探っていく仕事は難しそうだと思った。自分では至らない感情を、他の人にわかるように説明する。納得してもらう。

逆に殺意があってもこんな風な説明がなされる場合があるのだろうか。状況証拠が揃いすぎていて、なんとなく芳根ちゃんの言い分が完全には腑に落ちなかった。
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