このレビューはネタバレを含みます
写真家として知られ、映画監督でもあるブルース・ウェバーが愛犬トゥルーへの手紙を書く形で、愛と平和へのメッセージを込めた2004年のドキュメンタリー映画
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愛犬に綴った手紙をドキュメンタリーにしたっていうから、さぞかし犬への愛が溢れていて、ちょっと感動するものが観れるんじゃないかと期待していた。
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そしたら、いきなりベトナム戦争だったり、キング牧師の演説だったり、混迷した世界を憂いながら、平和のメッセージを訴える映画なんだもの。それはそれで、素晴らしいことだけど、犬をダシに使われた感じがして納得いかない。
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しかも、革命的なファッション写真家として有名になった人だけに、映像作品もアート系の傾向が強い。純粋に映像だけならかっこいいけど、犬を観たかった者としては、アートな感じに腹が立つ。
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純粋に愛犬へ綴った手紙と映像だけのドキュメンタリーにした方がよかった気がする。それでも、トゥルーをはじめとした犬たちはかわいかった。頭に蝶々がとまってたり、浮き輪に乗ってたり、象に乗ってたりする犬には癒された。
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以前、川で泳いで遊ぶ4頭のゴールデンレトリバーに遭遇したことがあるが、あれはいつまでも見てられるものだった。映画好きだが、人気映画と川で泳いでいる犬を見るという選択を迫られたら、犬を見に行く。
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そんなに犬を見るのが好きな人に、このDVDジャケットを見せて、平和を呼び掛けられても、到底受け入れられないのである。