【哀愁の戦車野郎】
ロシア発の戦車アクション映画。
置かれている状況はシリアスなのに、何故かそれを感じさせない、奇妙な明るさを作品全般を通じて感じさせてくれる、素晴らしいエンタメ作品でした。
スローモーションになる砲弾の描写や戦車内の音響など、臨場感と緊張感を凄まじく感じさせてくれます。
更にアイマックスで効果アップ。ということで、お金を払う価値は十分にあると言えるでしょう。
また、効果のみに頼るのではなく、緊迫した戦場での腹の探りあいや、怒りや恐怖といった人間の生の部分もよく表現されていたように思われます。
敵味方の漢たちが、己のプライドと職人魂、軍人として国を背負う責任のようなものを賭けて命を燃やし尽くす。
言葉にならない!
そして、最後はノーサイド。
独ソ戦を戦った全ての漢たちへの畏敬の念をもって終わる。
そこには凄い熱量と、その残火としての哀愁が余韻として漂い続けているかのようでした。
これもまた、漢の世界。