もじゃ

劇場版 Gのレコンギスタ II ベルリ撃進のもじゃのレビュー・感想・評価

3.5
「Gセルフが空から降ってきた意味を考えろ」

劇場版Gレコ5連作の2。アメリア軍で戦いに巻き込まれるベルリ少年は何を見る?

セリフやシーンを追加してTV版よりわかり易くしてるのは1作目と同様。ベルリが養子であることなど、今後の話に必要な布石も改めて置かれる。
2つの勢力、ゴンドワンとアメリアの内情が描かれ、ベルリの母、アイーダの父のように親子関係を対比させている。
冒頭の掴みでデレンセン教官との戦いの流れがしっかり表現される。お互いを知らないまま殺してしまうのは、1作目のカーヒル大尉と同じ。理解しないまま傷つけ合う人の悲しさを描きたいのだと思う。
いつものメンツが攻めてきて何度も戦う富野作品らしさ。その中で挫折する仮面の男のポジションがあるのもまたお約束。そして仮面の男はモテる(笑)
モビルスーツの見どころはGセルフの多彩な装備。プラモが欲しくなる。

構成はストーリー上のイベントをこなすものになって、映画作品として軸が弱いのが少し残念。最初のターニングポイントもはっきりしなかったけれど、ベルリがアメリア側として戦うところだろうか。ともあれ、壮大過ぎる背景と物語を伝える努力がされていて嬉しい。

2作目にしてまだまだ世界の説明を頑張ってる作品。
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