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どこへ出しても恥かしい人のmingoのレビュー・感想・評価

どこへ出しても恥かしい人(2019年製作の映画)
3.8
戦メリで坂本龍一が演じたヨノイ大尉役をやるはずだったが秋田訛りを直せと言われたため役を断ったことで知られる友川カズキの競輪ドキュメント、いや人生ドキュメント!映画が良いのではなく(新宿を徘徊するカットやラストの飲み屋での「おれは気がちっちえからな」みたいな終わりで終わるのはどうかと思うが)圧倒的な人間力が迸る!!「何かに酔ってないと生きてらんないだろ」「人生?50歳になってみ。そしたらわかる。人生なんて何でもないから」「なんでもかんでも上昇志向ばっかでだめだ。下には下がいる」不意にでた言葉、刺さる名言の数々にクラクラ。ちあきなおみに楽曲提供したことなんてどうでもいい、灰皿をパレット代わりにキャンバスに思いつくまま筆を走らせ、ふらふらっと家を出て競輪場に向かい車券を握りしめ賭けた選手の名を叫ぶ、奇天烈な親父にもかかわらずギャンブルを叩きこまれてコミュニケーションが成立する愛らしい4兄弟の息子たち、寡黙だったり語ったり、すべてが「生」に満ちている。高田渡のドキュメンタリーが好きなら本作も死んでも観ないとだめだよ
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