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生きちゃったのmuraのレビュー・感想・評価

生きちゃった(2020年製作の映画)
4.3
太賀と若葉竜也と大島優子と。3人がぶつけてくる思いを受けとめられるのかどうか…それがこの映画にノレるかどうかの分岐かと。

僕は、あの最後のシーンに確かに心が震えた。「動揺した」といえるかもしれないが。「何を見せられてるんだ」と…

幼なじみであったアツヒサとタケダ、そしてナツミ。アツヒサとタケダは大親友。かつてはふたりでミュージシャンを目指してもいて。アツヒサとナツミは今は夫婦となり、女の子も生まれた。あるときアツヒサは、ナツミが自宅でほかの男に抱かれているところに遭遇する。そこでアツヒサがとった行動は、逃げだすことだった…

早い、早い。展開がものすごく早い。そのなかでアツヒサは何も言わない。いや、言えない。だからもどかしさが一層につのる。どうして言えない?

結局はそのことが歯車を狂わせ、最悪の事態を招く。でも…言えないという気持ち、わからなくもない。それを「日本人だから」という理由で解決してしまおうとする気持ちもまた。

そして、たしかに「無駄に抵抗するヤツ、超バカ」で、だましだまし生きていくことが楽なんだろうけど…熱くなることも大事だよなと。まさにこの3人の演技がそれを訴えてくる。

ユーロスペースでしか上映がないようで、出張の機会に足を運んだ。で、そのあと飲んだ店では、ある女優さんと一緒になった。東京はやっぱりいいなぁ 笑
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