イライライジャ

ファヒム パリが見た奇跡のイライライジャのレビュー・感想・評価

ファヒム パリが見た奇跡(2019年製作の映画)
3.5
バングラデシュから追放され、パリへ父とやってきた少年ファヒム。天才的なチェスの腕前で、王者になるためチェスのスクールへ通うが、父は職も見つからず、難民センターを追い出されて不法滞在者となってしまう。

サクセスストーリーってだけでなく、亡命者の人権についての物語でもあった。
まだ子供のファヒムはフランス語を早々に学び、友達もたくさん出来る。
なのに父はフランス語を習得出来ず、ろくな職もなく、フランスに適応せず生きている。
この厳しいリアリティと惨めな姿には苦しくなった。
チェスの才能があるからとファヒムに嫌がらせする人間がいないのは心底安心。
誰かのために、闘う覚悟のある人たちばかりで観ていて気持ちが良い。
心を動かされてルールを変えることの出来る国で素晴らしい。