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燕 Yanのkのレビュー・感想・評価

燕 Yan(2020年製作の映画)
3.2
時間経っちゃいましたが、先日、以前お仕事でご一緒した山中崇さんが舞台挨拶に立たれるということで、駆けつけました。

監督は、「新聞記者」や米津玄師の「lemon」のMVを撮影した今村圭佑さん。藤井道人作品を撮影している印象で、日光を意識したくすんだ黄色い色味が印象的なカメラマンさん、というイメージ。

みる前から不安はありましたが、やはり的中。もうカメラマンに演出や監督をさせるのはやめませんか、日本。撮影と演出は全くもって別の仕事。実験的な試みだったのか、どこかで監督としての素質を買われたのか、いずれにしても監督という名目ながら絵作りのこだわりしか画面越しに伝わらないのはなんとも気持ち悪いですね。

俳優さんは、山中崇さんをはじめみなさん芸達者な方々ばかりでしたが、それでも演技はうーん。23年という失われた時間を表現させる設定の難しさに加えて、台詞もなんだか現実味がない。脚本の悪さも相まってなかなか見づらい仕上がりでした。

写真で思いが溢れて泣く、っていうのはありきたりすぎるから、もう少しひねってほしかったところ。せっかく異国間でのやりとりならば、言葉を重点的にしてもよかったのでは。
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