未島夏

グランド・ジャーニーの未島夏のレビュー・感想・評価

グランド・ジャーニー(2019年製作の映画)
3.7
※Filmarksオンライン試写会にて鑑賞

渡り鳥を人が飛行機に乗って扇動し、飛行ルートを教える…おとぎ話の様にも思える主人公のプロジェクトは信頼されず幾つもの障壁に直面するが、人が自然に寄り添う事で初めて実感出来る神秘への感動によって、その障壁を理屈ごと飛び越えていく。



序盤から中盤までに描かれるプロジェクトの準備段階で、その後起こり得る問題を示唆する描写を爆弾の様に散りばめ、飛行が始まってからはいつ問題が発生してもおかしくない緊張感を保っている。

しかし、実際にその問題が発生した時の爆発…スリルの描写が非常に淡白なので、あまり障壁を乗り越えたという感慨を覚えない。

ただそれも含めて、自然と人が通い合う一瞬への感動は、容易い理屈や事情には邪魔されてはいけないのだと強く思わされた。
未島夏

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