ラーチャえだまめ

ポゼッサーのラーチャえだまめのレビュー・感想・評価

ポゼッサー(2020年製作の映画)
4.0
『ザ・グロイ 2世誕生』




いやー結論から言わせて頂きます。独創的な世界観、独特な色彩、ポスターひとつにしても決して抜かりない「キショ美」へのこだわり…??確かに作品全体を包み込む「不快感」「エグみ」と言った不安要素のセンスはピカイチに良かった。が反面「他人のカラダをマインドコントロールする」という「面白そうなSF」を十二分に火を通して絶品料理に仕立て上げているか、と聞かれると若干「ちょっと半生」な部分もあったかな?そんな映画だったんですねー。


生まれ変わってもハエだけは勘弁したい「ザ・フライ」が近々禁断のリメイクされるってホント?「裸のランチ」「ヴィデオドローム」「スキャナーズ」「ザブルード怒りのメタファー」……ジョン・カーペンターと並び高校時代根暗だった私を更に根暗にする程どハマりした80年代ホラーを牽引した“変態の巨匠”デヴィッドクローネンバーグ。そのクローネンバーグの息子ブランドン・クローネンバーグ監督だってぇ?いやいや存じておりますよ「アンチヴァイラル」が10年くらい前ですか、当然気になっていたわけなんですがその時R・スコットの息子が撮ったSF映画(タイトルすら忘れた)が完成に親の七光ならぬ七転び映画だったのが怖くて見なかったんですよね。ハエの子はハエる……あいや「THE2世映画」にあまりいい印象もないし……(ソフィア・コッポラを除く)でその前作「アンチヴァイラル」が世間的にはパッとしない出来だったのは定かではありませんが、今回そんな監督のネーミングマリューよりも遥かに興味を引き立てられたのは、紛れもない“アンドレア・ライズボローの存在”。


やっぱり“今度のランズボローも凄かった”瞳の奥が黒すぎ瞳すぎじゃね?言い方悪いけどなんかブキミーなんだよなー。この女優さんには本当に“普通の役が似合わない”否、そんな役ほかの誰でも演じられる。がしかし彼女が演じられる“特異”なキャラクターは、そう簡単には代役が効かないのではないか?本作は「女性が主役」という所がまずポイントかもしれません。なぜなら父であるデイヴィッド・クローネンバーグの作品がどこか“男性的”というか、出てくる摩訶不思議な物体が、どこか女性の持つエロティックな部分を連想させ、そしてその虜のなるのは、いつだって“男性”の主人公だったからです。しかしブランドン監督は、父の作品とあえて対照的にしたかったのか、昨今のポリコレをただ意識しただけとは考えにくい“女性目線のグロ”に挑戦したんだと思いますねー。




↓ブログにも感想書きました↓
https://edamamemamade.wixsite.com/edamame-movieimpact
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