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ナイトメア・アリーのmakoのレビュー・感想・評価

ナイトメア・アリー(2021年製作の映画)
4.1
《のぞいてごらん、美しい悪夢を》
◎82点

第94回アカデミー賞で4部門ノミネート。(作品賞・撮影賞・美術賞・衣装デザイン賞)

ウィリアム・リンゼイ・グレシャムの原作小説(1946年出版)をギレルモ・デル・トロが映画化。
1947年にタイロン・パワー主演、エドマンド・グールディング監督で『悪魔の往く町』として映画化されているそうですが、知りませんでした😅
本作は、リメイクなんですね。

ファンタジー作品が十八番(おはこ)のデル・トロ監督らしい作品になってました。

スタン(ブラッドリー・クーパー)は行くあてもなく、たどり着いた場所で移動式カーニバルに立ち寄る。そこは人間か獣か正体不明な生き物を出し物にする怪しげなカーニバル一座だった。

私が小学生の頃、お祭りで見世物小屋があった。そこに入ったことはないけど、立て看板かテントの幕か忘れたけど、「蛇おんな」の文字が。絵には鶏だったかを食べる恐ろしげな女の姿が描かれていて、子どもながらに興味を惹かれたのを思い出した。毎年その見世物小屋は来てたけど、いつの間にか来なくなってて、ついぞそのショーを見ることは叶わなかった。

移動式カーニバルの雰囲気が幼心を思い出させた。
妖しく、禍々しい、雰囲気を楽しむことができた。

スタンの成功と凋落の物語。
スタンが破滅した理由。

人の助言を聞かない。
天狗になった。
自分の信念を曲げた。
欲に取り憑かれた。


ラストのオチは読めてたけど、問題なし。そこに至るまでの物語が面白く、引き込まれた。

衣装、美術、映像が素晴らしく、ノミネートされたのも納得。
デル・トロらしいショッキングな描写もあり(グロい、不気味)。
でもそう多くないし、描写も短いので苦手な方は目を背ければ問題なしかな😅
出演者も豪華で、スタン役のブラッドリー・クーパーは、人たらしで、魅力的な人物を好演。
ケイト・ブランシェット、トニ・コレット、ウィレム・デフォー他。
ロンパールマンさん、『ドント・ルック・アップ』を本作前に観てたので、ここにも出てたのね、となりました😊

個人的には面白く楽しめました♪


観客 久々、貸切かと思ったら1人入ってきたので2人。
日本語字幕: 松浦美奈
劇場鑑賞 #33
2022 #40
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