柏エシディシ

ストリートダンサーの柏エシディシのレビュー・感想・評価

ストリートダンサー(2020年製作の映画)
3.0
まずは冒頭のタイトルコールでオマエ「3」なのかい!と驚き、エンドロールでは割とマジメな実録ドキュメンタリーな締めに、そんな映画だったかな…ってなるw
インド映画も随分慣れてきたつもりだったけれど、まだまだ汲みきれない驚きと面白さがあるなぁ、と。
肝心な映画の中身も、「きっとこんな映画なんだろう」という想定をどんどん上回っていくもので、大満足。
昨今人気のダンスバトルコンテストをフィーチャーした作品、ではあるのだが、そこにインド/パキスタンの対立、移民問題も絡めた物語が、インド映画らしい濃厚さで次々と繰り出される。
そして、元々コレオグラフィー出身の監督によるダンスシークエンスも壮観。
ダンスに関しては素人だが、所謂ダンスコンテスト的なヒップホップ的なストリートダンスと、インド映画的なケレン味溢れる群舞が融合したもので、とにかく圧倒されまくった。
もともと、観る方もインド映画って踊りがちだよねぇ、と冗談めかしがちだが、本作に関しては、「踊る」ということをテーマに、作り手も大真面目に向き合っているが故に、逆に新鮮なインド映画体験となった。ダンスこそインド映画だ、と。
所謂スター俳優が踊りも凄い、ではなく、そもそも超人的なダンサーたちが映画に出ているという反転が、この映画をよりユニークに魅力的にしている。
こーなると「1」「2」も観たくなった。
字幕無しでAmazon primeでも観れるらしいが、これは是非映画館で観て欲しい一本。
柏エシディシ

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