Norisuke

スペシャルズ! 政府が潰そうとした自閉症ケア施設を守った男たちの実話のNorisukeのレビュー・感想・評価

3.2
ブリュノは自閉症の青少年を支援する団体<正義の声>を運営しており毎日大忙し。そこで働くのは、彼の友人マリクが運営する<寄港>で教育されているドロップアウトした若者達。各施設で断られた重度の自閉症児も受け入れる団体だが、無認可・赤字経営・閉鎖の危機が訪れて…な話。

とりあえず言えるのは、邦題詐欺映画。ラノベのようにタイトルで全部説明すれば観てもらえるだろうという魂胆はわかるものの、見事に滑っている。
フランス映画なので、いわゆるアメリカ映画や日本のスカッとナントカのようにドヤ顔でお役人達を成敗するカタルシスは全く無い。淡々と進むのだけど…これ、ドキュメンタリーでも良かったのでは?と思ってしまう。
また全年齢向けの為、<寄港>側の若者達のワルっぷりや自閉症児の問題行動はかなりマイルドに抑えられているのも気になるところ。
それでも、全責任を背負って結婚もままならないブリュノと、普段はボケ役ながら非常時には兄貴分になって若者達を動かすマリクがカッコいいし、失敗しながらも仕事探しを頑張る青年やその家族、自閉症児と遅刻魔の問題児との交流など、心打たれるところはあった。
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