愛知県蒲郡市。スーパーで万引きを疑われた女子中学生が逃走中に車にはねられ死亡。漁師の父親は娘の無実を叫び、スーパーの店主に食って掛かる。
恐らく、川崎の古書店万引き死亡事件がモデルだろうか。
前半のグズグズドロドロした感じはなるほど『ヒメアノ～ル』の監督であるなあ、と思いつつ、正直この混沌としたノリで最後まで行かれるとキツいと感じたが、後半は綺麗にまとまっていきなんとか観終えた。とはいえ完全なハッピーエンドでもないのがミソ。
こういうことあるよね〜ってなイヤさの集大成で、大抵の登場人物に共感と嫌悪感を覚えてしまう。個人的には、スーパー店長の青柳に結構自分を重ねて観た。一番印象的だったのは、中盤のとある人物の葬式で、その母親が語る内容だった。
いくつか気になったのは、マスコミとスーパー店員・草加部の描き方。「悪しきマスコミ」の描写は少々紋切り型に過ぎるし、草加部も確かに問題のある人物だが、何ら好転の無い終わり方なのがちょっとモヤモヤした。
