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明日は日本晴れのmingoのレビュー・感想・評価

明日は日本晴れ(1948年製作の映画)
4.2
アーカイブが出し惜しみしていい映画じゃない…日本でも世界でも戦後清水宏の代表作になるべき一本だし、早くディスク化され都内以外の多くの人に届いて欲しい…

NFAJ研究員大澤さんトークメモ

1948年12月公開、松竹にて16mmで保管されていたがえくらん社製作の映画。35mmにブローアップ、3人のキーパーソンがいる。1人清水宏、蒲田から京都へ移り映画を撮るような気分ではなかった、ひたすら仏像を見て回った。戦時中に孤児を引き取って生活していた。新しい映画作りを作っていた、カメラ万年筆論発表されたりイタリアではロッセリーニが作品を発表。「カメラを万年筆として創作していたのだ」独自のやり方で映画作りを始めていくがそれが「蜂の巣の子供たち」。商業公開するつもりなく「ライカで撮ったものを日記に貼るような」形式でダイアリー的にさりげなく共有していきたい。次作が本作、松本常保に会う。旧知の中、プロデュースしたいというのが結びつき最初の作品。また映画雑誌を展開していた関澤新一が3人目のキーパーソン。正岡憲三のスタジオでも漫画映画を製作していた、のちにえくらん社に転がり込み蜂の巣でスタッフに参加。ターニングポイントになる一本。京都の旅館で脚本5日間で書き上げたがジョン・スタインベックの「気まぐれバス」を参考にした。関澤新一の回想を読むと気まぐれバスとは全然違うらしい、清水先生の「ありがとうさん」みたいな映画じゃないですかと答えてしまって本作が出来たという経緯。清水宏の集大成でありユニークな一本。
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