このレビューはネタバレを含みます
その日、観た順番が悪かったかも。
とにかく一つ前に見た『もち』のインパクトが凄すぎて、「プロの俳優のリアル(風)な演技」というものの価値観を根本から打ち砕かれてしまった直後(もち後遺症と命名😆)だったので、本作の登場人物たちの何気ない会話シーンがすごく作りものっぽく思えて(もちろん作りものなんですが)、中盤くらいまで全然入り込めませんでした😣
ブルーハーツ使いについては、いろいろな考え方があると思いますが、あまりに直球どストレートな使い方に、個人的には少し気恥ずかしさを感じてしまいました。劇中何度も出てくる「がんばれ」に対して、感動より照れが入ってしまいました😅
あと、えんと琴子を中心とするストーリーと、純と伊尾を中心とするストーリーの融合の仕方も、個人的にはあまりうまくいっているように思えず、唐突さや強引さを感じてしまったので、この映画のクライマックスであろうショッピングモールの演奏シーンもなんかダメでした😫
そんな中、唯一良かったのが純です‼️本作の主役は松本穂香が演じるえんだと思いますが、個人的には片山友希演じる純にもっとも激しく心を掴まれました。
常に眉をひそめて顔をしかめてる、とにかくずっと不機嫌そうで今にも暴発しそうな純の表情と演技が素晴らしく、いちばん感情移入してしまいました。演奏シーンでも彼女が一番パンクやったし、ブルーハーツの音楽が内包する衝動や焦燥感を、全身で誰よりも体現していたのは純でした。
あとラストで「世界のはじまり」という、大事やけどセリフとして言うにはなかなか難しいワードを、絶妙なタイミングでサラっと言ってのけた琴子の演技も素晴らしかったと思います👍あれは関西人にしか出せない「ツッコミ」グルーブで、メインの女の子3人にちゃんと関西人の俳優をキャスティングしたのは大正解だったと思います‼️
好きなシーンはすごく好きやけど、全体的には乗り切れず、でした。