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君が世界のはじまりのべーすべーすのレビュー・感想・評価

君が世界のはじまり(2020年製作の映画)
4.5
本作には高校生の
さまざまな悩みが描かれる。
恋愛のこと、
学校のこと、
家族のこと、
将来の不安、
生きていく事の厳しさの事。

高校生活や普段の生活の日常の先にいつもと違う世界が切り取られていておもしろい。
いつものショッピングモールも閉店している中忍び込んだら違う風景になるし、車の止まってない駐車場とか、誰も来ない踊り場とか。日常の続きに、気づかなかった未知がある。そんなミチを、知っていくのが大人になることなんだなぁと。

松本穂香主演、というよりもキャストそれぞれが、誰かにとってのよい脇役であり、誰かにとっての主役だった。ハチクロの様🍀
途中まで伊尾くんと業平くんというキャラの男の子たちが別だと気づかず、歳を取ると若い人の顔がわからないという例のヤツを体験しました。🥺
本作はきっと歳を取った時、全然違う見え方が生まれてくると思う。それでも31歳になる今のこの時に出会うことができて本当に良かった。
THE BLUE HEARTSの曲が沢山出てくるので知ってる人、曲を好きな人、曲に慰められたことがある人はきっと何かが響くはず。
自分は入社したばかりの頃本当に辛い日々が続いていて何とかして会社に迷惑かけてバックレよう思っていた時期がありました😇
ストレスで帯状疱疹になったことも。
そんな時にハマったのがTSUTAYAでアルバムを借りまくっていろんな曲を聴くことでストレスを発散という、ルーティンで生き残ってました🤣いろんな曲集めましたがそのなかにTHE BLUE HEARTSの曲もありました。
曲を集め過ぎて一回聞いただけで終わった曲もあるし、なんだかそんなにうまくのれなかった曲もある。よく思い出したらラジオから流れてきただけの曲だったかもしれない。
それでも巡り巡って出会うべき時に出会った雷に打たれた様な音楽になるかもしれない。
こんなことがもったいなくも楽しかった。
そんな曲があると人生は変わってくる。
そんな曲がひとつでも多いと豊かになると思う。

音楽は誰が作って、誰かが演奏して、誰かの耳に届いた時、"平等に"そのヒトの曲(モノ)になるということを広瀬香美さんがお話しされてたのを思い出しました。
今ではYouTubeやらSpotifyなど安易に出会えるのはホントすごいし、新しい出会いや文化の発展に繋がっていって欲しいと思う。
でも、これからの若者は初めて出会えたありがたみってのも減ってしまいそうでそこが心配になる。
それでもそのおかげで音楽や映画が誰かを助ける瞬間が必ずある。増えるはず‼️とも考える。️
誰しも悩みや不安に戸惑い、そんな不安と悩みと共に寄り添いながら生きている。干渉しすぎも良くないが、知らず知らずのうちに無関心を決め込んでしまわない様に、この映画が教えてくれたことを噛みしめながら誰かと声をかけあって人に優しくありたいと思う作品でした。あーもう一回みたい。