金比羅デートの月夜は綺麗で 第46作。
ここに５枚の日付入り写真がある。
1993年12月25日―。
当時の営団地下鉄・銀座駅に、寅さん新春ライナー出発式と本作の劇場公開を記念し、地下鉄駅構内に渥美清と松坂慶子がやって来た日である。
渥美と並ぶ明るく元気な寅さんの等身大パネルの両者は、似ているようで実は似ていない別人に見え、どちらもどこか寂しげだった。
今思えばそれもそのはず、体調はかなり悪かったのだから。
生前、私生活を一切明かさなかった俳優渥美清は“映画の寅さん”とは真逆で寡黙な人物だったという。
一瞬でも「寅さんと違う」などと思ってしまった愚かな私を許して欲しい。
今となっては渥美清≒車寅次郎、車寅次郎＝渥美清を写した大切な写真。
実はこの日には続きがあり…私と友人はその足でぶらり柴又へ。
我ながら「たいしたもんだよ蛙の小便」良き想い出である。
165 2019 #673/2007 1994/1/2/映画館
