mura

銃2020のmuraのレビュー・感想・評価

銃2020(2020年製作の映画)
3.5
ネオン灯に廃墟ビル。石井隆の世界かとゾクゾク。そこに佐藤浩市。阪本順治の『トカレフ』かとワクワク。

若い男(村上虹郎)に銃と出会わせた前作から一転、今度は若い女に銃と出会わせた。

怪しげな男に追われて迷い込んだビルで銀色に輝く銃を見つける女。銃を持ち帰ると、なかには実弾が4発。銃に魅了された女は、銃の背景を探ろうと、再びあのビルへ。そこで出会った男に、死んだヨシノが持っていたものだと聞かされる。そしてそのヨシノが憎んでいた男が目のまえにあらわれる…

女は、母から見捨てられ、今もそのトラウマをかかえてまともな生活ができない。「不機嫌」でしかない人生を歩んできたところに出会ったのが、「不機嫌」そうにみえる銃。はじめて出会う共感できる相手が銃だったということか。

しかし…とにかく暗い。女の人生や環境はいうまでもなく、映像も。こういった話、嫌いじゃないけど、最後がどうも尻すぼみのような。最初にいだいた期待が大きすぎたか。

で、エロい雰囲気を醸し出しながら、そこもどうも中途半端のような。日南響子のキャスティングは悪くないと思うけど。
mura

mura