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ジョン・ウィック:コンセクエンスのohassyのレビュー・感想・評価

3.8
本シリーズは、伝説の殺し屋=ジョン・ウィックが、ざっくりと適当な理由から同業者たちと死闘を繰り広げ続けるだけの物語で、なぜか死ぬほど面白いという信じられない映画。
1、2、3と着実にファンを増やしながら興行成績を伸ばし、規模を拡大するという奇跡を続けていた。

4となる本作もこれまでの伝統をしっかりと踏襲し、多勢に無勢の死闘を繰り広げ続けるだけの物語なのだけれど、延々とつづくアクションシーンが本当に魅力的で心地よく、どれだけ長くても飽きるということがないのが白眉である。
3時間近くある中で大きな闘いが3度あるのだけれど、真田広之が登場する1つめの闘いですでに普通の映画ならクライマックスのレベルである。
めちゃくちゃ長く、ジョンはすでにボロボロで疲れ果て、果ては友であり最大の強敵であるケイン=ドニー・イェンまで登場してしまう。
出し惜しみというのがない。
ラストまで、ジョン・ウィック成分をたっぷりと浴びることができる。

ラストといえばサブタイトルに冠した「コンセクエンス」の通り報いを受けることになってしまうのは、とても切ないが仕方のないことでもあった。
真田広之の娘・アキラ役を勤めたリナ・サワヤマ&スタントダブル・伊澤彩織もとてもよかった。
シリーズを通した「犬」の軸が通った瞬間はとても気持ちよかった。
そしてシャロンは本当に悲しかった。

ところでドニー・イェンが醸し出すワクワク感は一体なんだろう?
イップマンのイメージを引きずりまくっているのもあるけれど、それにしてもワクワクしすぎだ。
僕だけだろうか。
倒されるイメージが全く湧かないし、一体どんなふうに圧倒的な強さを見せてくれるのだろう?という目線でしか見られなかった。
実際もちろん強い役なのだけど、それに加えて身のこなしがいちいちオシャレで笑っちゃうくらいかっこよかった。
今年還暦だってよ?憧れるわー。

もちろんキアヌも相変わらずとてもいいけれど、配信されたら彼を見るためだけにちょくちょく観ちゃうだろうなあ。
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