茶一郎

スパイダーマン:アクロス・ザ・スパイダーバースの茶一郎のレビュー・感想・評価

4.6
 おおよそ製作費1億ドルの作品とは思えない実験的で尖った、映像体験としては余裕で前作を超えた作品で脳が開いた。水彩画とレオナルド・ダ・ヴィンチのデッサンが衝突する過激な映像の一方、物語はミニマムなロード・ミラー作品らしい「父と子」の物語が本作でも反復され、より親側に重心が乗っている。
 冒頭で提示された本作のテーマ「あなたの物語を作りなさい」のアンサーには本当に驚かされ、興奮。美術館で過去のアートを破壊したように、本作は過去の「スパイダーマン」の物語すら破壊して新しい「物語」を再構築しようとする。もう来年まで待てないよォ。

 ⚫︎動画:https://youtu.be/c66upM9MjVg
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