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アーカイヴのfujisanのレビュー・感想・評価

アーカイヴ(2020年製作の映画)
3.6
面白いどんでん返しSFでした。

あと数日はAmazon Prime Videoで無料視聴できるので、急いで投稿します。

小規模予算の作品ではありますが、世界で高評価を受けている作品。ちょうどコロナ禍真っ只中とバッティングしてしまったのが不運でした。

感想を拝見すると同じSFものの「エクス・マキナ」と比較される事が多いようですが、確かに似ています。

<似ているところ>
・研究者が一人、山奥の研究施設で研究
・完全な女性型AIロボットを作ろうとしている
・どんでん返しの衝撃的なエンディング

特に、今作は日本の山梨県に研究施設があるという設定で、研究施設内にも漢字表記があったりと、親近感がわきます。

ストーリーは、交通事故で失った妻の記憶をもとにAIロボットとして蘇らせようとするロボット工学者の話。

J1、J2、J3と世代を重ねることでロボットの完成度は上がっていきますが、最終形態のJ3が完成してくるにしたがってJ2はJ3に嫉妬し、嫌がらせをしたりします。明らかに”ロボット”な形のJ2ですが、中身は女の子なんですね。

ちなみにJ1は言語を話せなくて、J1とJ2は雰囲気でいうと、「スターウォーズ」のR2D2とC3POみたいな感じです。



亡き妻の記憶を保存できる期間は限られており、急ぐ主人公はJ3を完成させ、妻の記憶をインストールしますが、、そこから衝撃のエンディングにつながっていきます。

会社の施設を使って妻を蘇らせようとしていたり、J2への態度が冷たかったりと、サイコパス気味の主人公の身勝手さには不信感が募っていきますが、その理由はエンディングで納得ができます。

完成したJ3のビジュアルがチープなど、若干低予算感を感じる作品でもありますが、Filmarksの評価は低すぎるのでは😥

メインストーリー以外でも、J2が取った哲学的な行動や自然に溶け込む研究所のビジュアルなど、個人的には、色々と楽しめた作品でした。

ちなみに、監督は「月に囚われた男」で美術を担当されていた方(たしかに雰囲気は似ている)。あと、山梨県とありますが、ロケ地はハンガリーのようですね。
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